2015年1月31日土曜日

牧神の午後

牧神の午後、無事に2公演とも終わりました!観にきてくださった方、どうもありがとうございました。


素敵に写真を撮って頂いたのでいくつか。

手出してるのが私







楽屋で


みんなで柔軟中



オフのニンフたち笑



同時公演された"春の祭典"で老婆を踊ってたマチルド。今度私と同じ役を踊るらしく、一緒に練習しながら同い年で頑張ってる彼女にたくさん刺激を受けました。いつもタピーを持ち歩くパワフルでナチュラルなダンサー。素敵。



ここしばらく準備でわたわたしたり当日にお客さんの反応を直接肌で感じたり。そんな中自分の出番が終わって春の祭典を観ながら、舞台ってやっぱりいいなぁとじんわり思いました。


個人的な課題はまだまだあれども、精進あるのみ!がんばります。




おまけは公演が終わった後にみんなで食べに行ったお寿司。私が注文したのはピーマン、サーモン、チップス(!) などが入った一品、その名もロックンロール。
日本のお寿司ではなくもはや違う料理だったけど普通に美味しかった! ちなみに定番のお寿司や手巻き寿司、ちらし寿司もあります。



お次は振付を担当させて頂いたトゥルーズ盆踊りの様子をお届けできるかと思います。それでは〜♪

2015年1月24日土曜日

ニジンスキーとドビュッシー

今月28.29日に本番を迎える牧神の午後。今回はドニミクブラン監修のもと、春の祭典と二本立てで公演が行われます(私は牧神の午後のみの出演)。


牧神の午後は1912年にパリシャトレ座で初演され、大胆な性表現と当時のバレエの常識を覆す振付で物議を醸したと言われています。後の現代ダンスのあり方に大きな影響を与えた歴史的にも重要な作品です。



広い舞台で奥行きをもたずあえて左右にしか動かないダンサーたち。首はほとんど正面を向くことなく何をするにも無理な姿勢を強いられます。



ドミニクと一週間練習してそんなキツい体勢の中での呼吸や音楽性、そういうものが少しずつみんなの体に入ってきて一体感を味わいはじめました。



衣装も届いてニンフのかつらをかぶり完全に浮かれポンチとなった私。当日はちゃんと地に足をつけてジョイフルというちょっとハッピーなプチニンフを踊らせていただきます...!






監修する人がいて、ダンサーが練習して、衣装が到着し、宣伝する人がいて、劇場がある。当たり前のようだけどこれがどんなに奇跡的でありがたいことなのか、それをずっと感じていた一週間でした。



もちろん舞台で踊らないダンスの良さもありますが、要するに久しぶりのがっつり衣裳がなんか無性に嬉しかった...!



この作品で重要になるのはドビュッシーの音楽をがっちり理解すること。というわけでみんなで譜面を見たり歌ったりして音を拾います。



ドビュッシーは高校の吹奏楽部時代にコンクールのために必死で演奏し、それがきっかけで大好きになった思い入れのある作曲家です。



その時演奏したのは海という曲だったけど今回使われている"牧神の午後"への前奏曲にも共通したドビュッシーの心が感じられ、改めて好きだなぁドビュッシー、としみじみ。



演奏してる人たちの盛り上がりや緊張がステレオからでも伝わって、うおおおおお。一緒に演奏したくなります。



高校の時はまさかこんな形でまたドビュッシーと出会うとは思っていなかったけどその時の経験もこうして活きていて、ほんとに人生無駄なことってないなぁと思います。



そして踊っていて実感するのはこれを振り付けたニジンスキーの音楽の捉え方。舞踏譜(振り付けを譜面にしたもの)をみても彼なりの音楽の解釈と計画のもとに完璧に振り付けてあるのが伝わってきて、わかる、その気持ちわかるよ〜!という瞬間が結構あります。




彼はこの振り付けを完成させた後に精神を病み辛い後世を送ったといいます。どんな気持ちでこの作品を作ったんだろう。ニジンスキーさん。



ということで少しでもお近づきになりたくてこれを読んでるところ。



公演まであと少しだけどそれまでに読み終わりたいなぁ。猫と一緒に読書の週末になりそうです。



寝て本を読む私のお尻にすっぽりはまるすばる笑 癒し!



下のページで公演について少し紹介されています。フランス語ですがよれけば^ ^

















2015年1月17日土曜日

マークのアトリエと朝焼け

マーク•ローミエのアトリエは毎日が試行錯誤の連続。





このアトリエでは何個かルールに基づいて動くため体に正直にばかりは動いていられないことが多く、それを体に染み込ませるために体も頭もフル回転。



も、もう頭がパンク寸前だああああとなる時もあったけど、その中から生まれる動きや気づきもたくさんありました。人間追い詰められるって大事だな。



そんなことをしていたらあっという間に時間が過ぎて毎日が終了。気づいたらマークとの二週目も終わっていました。




そして二週間のアトリエの後は一ヶ月に一度ほどの頻度で行われているアパルテという一般公開。せっかくのまとまりをぶち壊しにしたくなくて自分なりに格闘した分いろんな方に観ていただけて嬉しかった...!



そんなかんじで達成感の得られた今週ですが、実は時差ぼけが変に残っていてかなりの早寝早起き週間となりました。



更にこちらは夜明けが7時頃なので毎日朝焼けを眺めて幸せな気分に。





空の色もきれいだけどこの屋根の色!
これがたまりません。




シャルリーエブド事件の方はというと、直後よりは落ち着いたけどキャピトルでは追悼のために集まる人たちも見かけました。



Toulouse est Charlie.
トゥールーズはシャルリーだ

という文字が映し出されてます。建物の下に集まったロウソクを持った人々の列が印象的でした。





実はCDCのフェスティバルが近く、そこで踊る作品の練習が本格的にスタートする予定。


頭を切り替えていかないと!ということで今週お疲れ様と気合の意味を込めて今日のお昼は豆乳担々麺。チンゲンサイがあれば最高だったけど十分美味しかった〜!!今週一番の旨みでした。







2015年1月10日土曜日

ガレット デ ロワ と 銃撃事件

稽古始めだった今週。いきなり色々ありました。




稽古始めの日、更衣室に到着したらこんな状態!なんだろうと思ったらカプセルに研修生一人一人の名前が書いてあって中にはチョコが!クリスマスと新年のプレゼントをスタッフの人が準備してくれていたみたいです。粋!




お次はフランスの新年行事、ガレット•デ•ロワを体験。これは1月の間、ガレット(円形のお菓子)を食べるというもので、キリスト誕生の際にお祝いにやってきた3人の王様のお話にちなんだものなんだそうです。




フランスでガレット デ ロワ といえばこのアーモンドペーストが入ったパイですが、




それとは別に南仏では真ん中に穴が空いた、砂糖がまぶしてあるガレットもよく食べられています。これはパイではなくパウンドケーキのようなかんじ。



この行事、ただガレットを食べるだけではなくゲームの要素もあります。ガレットの中にフェーブと呼ばれる天使などを模った小さなプラスチックの人形が入っていて、それが入っていた人は当たり。紙でできた王様の冠をかぶれるんです。



まずテーブルの下に一番年下の人が隠れてどのガレットにフェーブが入っているかわからない状態でガレットを誰に配るか順番に指名します。



今回は最年少のクレーが担当!牛柄のベストがお似合いのおしゃれな女の子です。


みんながガレットを切って"誰に配るの?"と聞き、クレーがテーブルの下から "しずか!"などと答えます。




私は当たらなかったけどちゃっかり被らせてもらいました。実はこの時謎の蕁麻疹が全身に出てたんですが痒がりながらもしっかり全種類食べて、そのあとフランス生活初の救急病院へ。原因はわからずですが蕁麻疹のほとんどは原因不明なものが多いそうですね。やさしいお医者さんに診てもらい、薬を飲んで症状も落ち着きました!





ダンスの方はというとアンネテレサケースマイケルのメソッドに詳しいマークのアトリエを受けています。


マークのアトリエからは数学的な考えで新しい試みをしようとしているのが伝わってきます。それに応えようとみんなで模索した今週。"伝える"要素もあるけど"探る"要素もあり。



来週末の一般公開に向けてこの作業がどう纏まるか楽しみです!




最後に、パリでの新聞社銃撃事件に関して。


たくさんの方が亡くなり、心よりお悔やみ申し上げます。また心配して連絡をくださった日本の皆さん、ありがとうございます。


私はトゥールーズというパリから離れたところにいて、日常生活に支障はありません。トゥールーズの街でも"私はシャルリーだ"と書かれた文字を見かけたりデモも行われています。CDCでは事件の翌日同時刻に犠牲になった方々へ黙祷を捧げました。


フランスに限らず宗教の話題はとてもデリケートなので発言を避けます。すべてをわかっているわけではないからです。



ただ、住民として状況を把握する努力をしていきたいです。私は争いは歴史の大罪だと思っています。宇宙の、地球の、日本に生まれた一人の人間として平和を願ってやみませんし、市民として無視できない問題ですし、ちゃんと問題を知ろうとする努力をする責任があるとほんとに思ってます。その上で、自分なりの考えを持って日々生活していきたいです。



今週ほんといろいろあったな...!
というわけで揺れているフランスですが来週も落ち着いて踊っていきたいです^ ^




2015年1月3日土曜日

マジックテープ

A happy new year!!!


な気分もつかの間。フランスへ帰ります!



晴天で迎えてくれた東京。






浮かれて観光。浅草寺!





ずっと行きたかった、友達の志賀君が始めた藤沢のまんまる亭へ!フランスからってことで来店距離の最長記録を大幅に更新。笑



そして宣伝させてください。これ、たこ焼きっぽいけどたこ焼きよりも全然大きいし中身ぎっしりつまっててジューシーなうまさです。オススメは豚まるだよん。志賀君のこだわりが詰まってます!ご近所の方是非!このかんじ、完全にまんまる亭のまわし者ですが味は確かです。ほんと。






和と都会の、まさに日本を発見した新宿御苑。




年越しは大好きな生まれ故郷盛岡で。雪深い、食べ物のおいしい、寒いけど人は温かい盛岡。



うまかった。それしか言うことない。



温泉のビンゴで甥っ子へのプレゼント、ラジコンゲット!



雪雪雪〜!美しかった。やっぱ山育ちだなぁ自分。



というわけでいろんな人に会って、美味しい食べ物たくさん食べて、たくさん元気をもらいました!声をかけてもらったのに会えなかった方々、また是非フランスか日本でお会いしましょう!



去年は獣医の国家試験、渡仏、オーディション、そしてCDC(振り付け推進センター)の研修スタートなどなど、色々とありました。


日本に帰ってきて、1年前は国家試験の勉強でヒィヒィ言っていたなぁと思い出しました。それが着実に過去のものとなっているとともに、こうして少しずつ未来へ歩いていけていることに心から感謝です。



一年の間にこの変化。マジックテープをベリっと剥がして別なところにべちょっと貼ったような、そんな気分です。



このマジックテープ、無理やり剥がすのにたくさんの人の力をお借りしました。うーんうーんと言っていた私の背中を押してくれたすべての人に、本当に感謝しています。



いつも感謝してばかりなのですが、その感謝を返す意味でも、今年は少し人への配慮もできる人間になりたいです。


日々忙しいと色々なことを忘れがちで、ぼーっとして人にお世話になりがちなのですが。お世話になりっぱなしの自分から、自分のことをきちんと自分でできる自分に、そして少しでも人を喜ばせるために何かしていきたいです。



あとは等身大の自分で焦らず愛するダンスと向き合いたいです。無理やり押し進めてみたり小手先のことするより、ひとつひとつ全力でやっていきたいです。



それから細かいことは体で語るべきだと思ってあまり書かないようにしていたんですが、これから少しずつここに書いてみようかなと思ってます。



今年もよろしくお願いします!みなさんにたくさん幸せが訪れますように。


しずか