2016年12月14日水曜日

須藤元気さんに元気もらった

須藤元気さん、格闘家からダンス?サーフィン?への転向もあっさり。毎日楽しんでいる。ブログもなんだか読んでいてすごく元気でる。彼の名前の通りです。心身ともに健康であること以上に大切なことなんてあるんでしょうか。毎日必死なだけに得たものにしがみつきそうになってしまうのですが、日々柔軟でありたい。年越し前に捨てまくり、来年はゼロから謙虚にやり直しだ〜、という日々を送っています。(facebookより)


2016年12月7日水曜日

まま後の近況報告

久々の更新です。

近況を簡単に報告しますと、夏の盛岡での公演が終わり、前々から興味のあった製本(紙を縫ったり貼ったりして本を手作りする)を始めました。他にも人生史上最大の編み物ブームがやってきたりして、前々から手作りをするということが好きだったものの、最近輪をかけて楽しいです。ダンスはある意味身一つでできるのですが、道具と密接な関係にあるものをするということが今とても興味深いです。

現在色々と調整中なのでその他の活動報告はもう少々お待ちいただければ幸いです。
また気ままに更新させてください。

最後に、動物園で出会ったとかげちゃんの写真でも。
えさのコオロギが頭に乗っててなんだかこの佇まいに笑っちゃったよ。プププ


After "Human museum vol.1 Mama" in morioka, I have started bookbinding which I had been interested in for long time.
I re-recognised that handmade is one of my passion such as bookbinding, knitting, fabrication of Tofu and Soba etc.
We may say all you need to dance is your body but it is difficult to produce books and woolen huts without tools. This point attracts me a lot. I am not a tool lover but it is one of my interest now.

Today's photo is a little rezard with his friend/food on his head from Higashiyama zoo in Japan.





2016年9月8日木曜日

公演情報『にんげん博物館 vol.1 まま』


急なお知らせになってしまいましたが今週末、大好きな故郷盛岡でソロ公演をします。
本当にたくさんの方にサポートしていただいて、やりたいことも形になってきました。

是非ともたくさんの方に見ていただきたく思っています。
どうぞみなさまお誘い合わせの上お越しくださいませ。








山手清加 ダンスパフォーマンス
『にんげん博物館 vol.1 まま』



フランスのトゥールーズでダンサーとして活動している盛岡市出身の山手清加。成功をおさめた昨年の公演から一年がたち、さらに進化した山手が自身の変化の過程を形に残すシリーズ「にんげん博物館」の第1作目の創作を開始。「自身を愛すること」を起点に、この一年で経験した不思議な体験や、御伽話、自己や他人への愛などからインスピレーションを受けて成長させた小作品をまとめ上げます。



【公演によせて】
いつも「素直に」かつ「賢く」生きていたいと思っても、状況は日々変化し感情や身体は移ろいます。この言葉すら明日 には意味を失っているかもしれません。でも空がいつも青いことが、ふわふわしがちなわたしの両足をなんとか地面につ けてくれている。めまぐるしい変化の中で気付いたら持っている余計な「何か」を取り除きありのままの自分へ戻ってく る作業、それが“まま”です。


【日時】
2016年9月10日(土)・11日(日)3回公演
①10(土)18:30-
②11(日)11:00-
③11(日)18:30-
※公演後のアフタートークを含めて約1時間



会場】
Cyg art gallery(岩手県盛岡市内丸16-16 大手先ビル2F )



【チケット】
7/16より、Cygにて販売開始
前売券(300円ドリンクチケット付き)
◉大人(中学生以上)1500円
◉小学生1000円
※当日空席がある場合は大人1800円、小学生1000円(共にドリンクチケット無し)で入場可。
※幼児無料(保護者同伴・事前にご連絡ください)




トレーラー映像
https://www.youtube.com/watch?v=uvg42wpdHrY&feature=youtu.be


公演特設ページはこちら
http://www.cyg-morioka.com/exhibition/2016091/index.html



岩手日報さんにも掲載していただきました!ありがとうございます。
















今週末、会場でお待ちしております^^




2016年8月18日木曜日

ワークショップのお知らせ

9月10日、11日の盛岡公演に先立ちまして8月27日にワークショップを行います。
ダンス経験の有無にかかわらず満足いただける内容です。
多数のご参加お待ちしております!



山手清加ダンスワークショップ

◉おとな「脱力ダンス講座」

ヨガやアレクサンダー・テクニックを取り入れたウォームアップをした後に身体の感覚を呼び起こすエクササイズを行います。踊りながら自身の無意識な力みを認識して取り除き、感覚は研ぎ澄ませつつ脱力している状態を目指します。普段無意識にかけている体への余計な負担を減らすことでけがや不調の予防にもつながります。

8月27日(土)14:00〜(中学生以上/2時間/定員15名)
参加費 1500円
場所 プラザおでってリハーサル室

◉こども「ことばのダンス」

流れる水や硬いコンクリート、体でどうやって表現すればいいのかな?ことばあそびをしながら想像力を膨らませて自分だけのダンスを見つけよう!

8月27日(土)11:00〜(小学生以下/1時間/定員15名)
参加費 700円 
場所 プラザおでって リハーサル室






2016年7月31日日曜日

CDCToulouseを修了しました!







先日、2年間のCDCでのダンサー研修を無事に修了することができました。この無謀かと思われた獣医師からダンサーへの舵取りを温かく見守ってくださった方々、どうもありがとうございました。

研修が始まる前も終わった今もプロとしてダンスをしていく心構えは変わりませんが、いろいろなものを吸収しつつ色んなものを捨て、変化の2年間でした。

これからはフランスと日本を中心にダンサー、役者として働きつつ、自分とダンスの関係を深めていきたいと思っています。何年も踊っているはずなのに今やっとはじまったところだなというかんじで、すべては気持ち次第だなと思います。少しずつ報告できるようこれからも精進していきますのでダンサーとしての一歩一歩を見守っていただければ嬉しいです。

というわけで日本へ一時帰国します!9月10日、11日、盛岡で踊ります。昨年パフォーマンスさせていただいたCygアートギャラリにて。8月にワークショップもします。いろいろと考えつつ日々静かにしたたかに準備中です。一人のにんげんとして自分なりにかましていかねば、提示していかねばと思ってます。よろしくお願いします。

盛岡公演とワークショップの詳細はこちらにてご覧いただけます。


J'ai fini ma formation professionnelle de deux ans au CDC Toulouse! Je remercie tellement tout qui m'a couragé de venir en France, changer metiers de vétérinaire à danseurse, finir tout les programmes de la formation. Maintenant, je pars au Japon pour faire un projet!!

I finished all my training programmes of dancer at CDC Toulouse. I really thank everything that brought me to the way of dancer from vetenarian. Now, I'm going to Japan to perform in my hometown!

2016年6月21日火曜日

Camping

CNDというフランス国立ダンスセンターによる、ダンサーのためのプラットホーム"Camping"に参加するためパリに来ています。



ブラジル、フランス、日本など世界各国から16のダンスの学校が招待され、プロダンサーも150人以上参加しているのだとか。



9つ以上あるスタジオでダンサーや振付家のワークショップが行われます。日本からは田中泯さん。





開会式の様子。当たり前だけど全部ダンス関係者なんだなーと思うとすごい規模です。





ここで2年間の研修最後を締めくくるワークショップを受けてます。



最近、研修はまだ終わっていないとはいえども次がもう始まっている感じがしています。いわゆる"終わりははじまり"というようなものです。そこに向かって自らの意思で歩いているわけではないんですが、物事に運ばれているかんじです。




年度末にあたって今までを振り返る機会も多く、獣医時代から今までのことをよく考えます。



昔はなんだか自分が過ごしている時間と自分自身の時間がちぐはぐだった気がします。うまく言えないのですが、現在を歩いていなかった。過去にもうあったことは未来にもあり、未来に起こることは今から知っていたり。



でも今は時間と自分が同じ次元にいる、そんな感じがします。前よりも変化がめまぐるしく、自分もどこにいるかわからなくなることもありますが、ちゃんと存在している時間の渦の中にいる。



どこに行くのかは前よりも知っていながらも、それがいつやってくるのかは今までよりもわからない。でもとにかく生きている感じがします。このままでは自分の人生を愛せないなぁと大学時代の私は思いました。そして本能的にそれはマズい、と思いました。そして自分の人生を愛するためにダンスをすることにしました。獣医では愛せなかったのではなく、ダンスをしないと自分の人生を愛することはできなかったのです。



このままいけば死ぬまでには今よりちゃんと自分の人生を愛せそうな気がします。





パリに行く電車の中で友達のタバコをくわえさせられて撮られた写真。少しずつ自分の人生を愛せるようになってるな、と思った一枚。笑



というわけで明日も楽しんできますー。

2016年6月15日水曜日

マークのワークショップ

少し前の話になりますがベルギーの世界的なダンスカンパニー、ローザスで長年ダンサーとして踊ってきたマークのワークショップを受けていました。


ただ踊りを振り付けるのではなく、作った動きや空間の使い方に様々な法則を与えていくことで自分たちでは思いつかないような動きを作り出して形にする彼のダンス。



一捻りされた体験したことのない動きばかりなので頭も使うし簡単ではないのですが、そんな時に彼に言われたのが動きを最後までやりきること。



例えば倒れる動作一つでも、本当に倒れるギリギリまでやる。彼の言葉で言うと"自分を驚かせ、怖がらせなければいけない"。




動きを味わいきることで、その振り付けを通して体験するものが全く変わってきます。それを発見してからは2週間とにかく自分が思っているよりも動きを大げさにやることを念頭に置いてレッスンを受けていました。



解剖学的に無理と思える動きでも、やるときはやらなくてはいけない。レッスンの後に話していた時ちらりとそんなことを言っていて、私たちが経験した難しさはマークもローザスで散々体験してきたことなんだろうなと思います。つべこべやる言わずにやる時はやるのだ。



そしてとにかく動きを味わいまくった結果、自分の知覚と実際の見え方のズレを再認識。世界は自分が思っているより大きかった。自分が届く範囲というのも実は思っているよりも大きい。研修の最後に差し掛かってとても大切なことに気付けました。



実は去年も彼のワークショップを受ける機会があったのですが、その時は彼の法則が生み出す予想外な動きをすることにストレスを感じていました。人間誰だって気持ち良いと思える動きをしていたいと思うものです。



でもその不自然な動きを味わいきることで無理な動きも自分のものになり、本当の意味での経験へと変わります。自分の知らないものを体験する本当の楽しみを知ることができました。



そういった慣れない動きをすることから生まれる集中力の美しさや自分が決めている身体の限界を超える瞬間の喜び、そんなものが見えるといいなーという気持ちで挑んだ最後のアパルテ。




アパルテ前にパシャり。


Photo by Pierre Ricci

年度末が近いのか何かと集合写真を撮ることが多い今日このごろ。
2年間の研修も終わりに近づいています。最後まで元気にやりきるぞっと。












2016年6月9日木曜日

出演情報/ Information

今月 トゥールーズとパリ近郊にて振付家 Daniel Linehanとのクリエイション "me-men-ment-fragments" に出演します。


On va danser une creation de Daniel Linehan  "me-men-ment-fragments" à Toulouse et à côté de Paris.


【トゥルーズ/ Toulouse】

日時/ Date
9 - 11 juin  19:00
12 juin        16:00

場所/ Lieu
Studio du CDC Toulouse
(5 Avenue Etienne Billières, 31300 Toulouse, France) 

料金/ Tarif
3 euros



【パリ近郊/ Vanves】
こちらの公演はフランスの国立ダンスセンターCentre national de la danse (CND) が企画するダンサーのためのプラットフォーム事業、"Camping"の一環です。

Cette presentation est dans le cadre de "Camping", une plateformes de rencontre pour les danseurs qui est organisé par le Centre national de la danse. 

日時/ Date
25 juin 21:00

場所/ Lieu
Théâtre de Vanves

料金/ Tarif
無料 Gratuit

http://www.theatre-vanves.fr/spectacle/camping/

 



Photo by Pierre Ricci


チケット予約は劇場にて承っております。よろしくお願いします。

2016年5月10日火曜日

言葉

最近言葉について考えています。


言葉はコミュニケーションツールとして存在しているけど、違う言語を話している時はもとい、同じ言語を話していても通じ合えない時というのはあります。


実は最近そういうことが多々あり、ヘトヘトになっていました。話していても身振り手振りだけが空回りして言葉が相手の手前で落ちていく、そんな感覚です。



その時起こっているのは大抵2つで、自分が説明しようとしていることの渦中にいるせいで距離がとれずにうまく現象を説明できない場合と言葉にできない領域を説明しようとしている場合です。


更に言葉には限界があります。言葉の真理というものは存在しているけど言葉の共通定義は存在しているようでしていません。幸せの定義が人それぞれ違うように、それぞれの言葉にそれぞれの人間なりの定義と使用説明書があり、その定義のズレが会話のズレを引き起こすことがあります。


(多くのことはそれでも共有できるけど、共有できない分野は確実に存在します。共有できるかできないかはコミュニケーションしている相手が同じように物事を定義•認識しているかどうかによります。


そう考えると同じ言語を話す人間同士がコミュニケーションとりやすいのは、もちろん言語が同じだからということもあるけれど、同じような文化を持っていて似たように世界を認識しているからなのかもしれません。言葉は文化を反映しているし、同じ言語を話す場合似たような習慣を持っていることも多いからです。


逆に言えば異なる言語を第一言語に持っていたとしても、同じように物事をとらえる人間とはなぜか言葉が不十分でも通じ合えるものです。私はこれを私の言葉で"同じ言語、文化を持っている"、"同じ世界を見ている"と表現しています。)


と、ごちゃごちゃいろんなことを書きましたがこんなことを色々考えた結果、言葉にできないことは無理にしなくてもいいのかなと最近思います。


何かで読んだのですがある物事は言葉にした瞬間にその効力を失うことがあります。例えば何か美しいものがあったとして、それがどのようになぜ美しいのか説明した時点でその美しいものは美しさを失う、と。本当にその通りだと思います。


そしてまさに私がしていた失敗はこれ。私が説明しようとしていたものは美しいものではありませんでしたが、「こうなの!」と説明しようとしても、説明した瞬間に明らかに真理が失われて表面上のものでしかなくなってしまう。それを話しながら感じるのでなおさらもどかしい。言葉だけでは深層部分は伝えられないことが多い。本当のことは体験した人にしかわからないんです。これが言葉の限界です。


私が私の人生を通じて皆さんにお伝えしたいことはこの言葉にできない領域のことであって、言葉足らずの私がこれを言葉にできる日はもしかしたら来ないかもしれません。でもできないということは、それを無理やり言葉で伝えるのは私の役割ではないのかも。



で、それを伝えるのを可能にしてくれているのが私にとってはダンスなんだなぁと最近思います。言葉にしようとして散々失敗した後に考えると、明らかに言葉にしようとするよりもやって見せた方がそのことを共有できている気がします。なんて不器用な人生なんだと泣きなくなりますが、最低限そんな言語としてのダンスを与えてもらえてよかった。ダンスでの伝える力もまだまだですが、そこは一生精進です。


重要なことを伝えたいのに伝えられないのは結構辛いことです。私の場合はその伝えたいという気持ちのレベルが何故かわからないけど多分尋常じゃなくて、だから踊っていないと死んでしまう。息をする、たまに誰かとあっておしゃべりをする、そういう人として生きるのに最低限必要な行為のなかにダンスが含まれる。



私の場合はダンスをしているとどんどん感覚人間になっていって、言葉にすることが下手くそになっていきます。そして物事の大切な部分に近づけば近づくほど言葉では説明できないものを伝えたい機会が増えていく。言葉では全然足りません。


そのうち口を失うかもしれないなぁ。笑えないけど。でもとりあえず無理やり言葉にしようとするのはやめました。コミュニケーションをやめるのではなく、言葉にできないことを言葉にすることをやめました。うまく言えないから見て、でいい。人間どうしてもできないことはできないんです(挑戦することは大事だけど)。これはいつも変わらないことです。


その反面、伝えられることは言葉で伝えるってことを怠っちゃいけないなとも思います。やっていないことはどんどん忘れてしまうから。昔は体で語るべき、と思って話さないようにしていたこともありましたが話すのを我慢するのではなく言葉ではどうしても伝えられないことというのが存在し、その領域に表現があるのだなと思います。





真面目な話ばかりだったので最後に最近のこのお方。暖かくなって生え変わった毛を撒き散らしながら窓際でよくぼーっとしています。我々同じ言語は話さないけどお互いの意思疎通は完璧であります!


長くなったけど読んでくださりありがとうございました。今度はのほほん日記でも書こうかな〜。気が向いたら。

それではまた。ちゃんちゃん。





2016年4月14日木曜日

ダンスで哲学

最近にはじまったことではありませんがよく真面目だねと指摘されます。そして自分でも真面目だなぁと思うことが多々あります。真面目だからいいってものでもなくて、真面目すぎて困ったりすることも多々あります。



真面目に真面目なのを直そうとしているのだからなおさら真面目です。



そんなわけで最近真面目にいろいろなことを考えています。



真面目に考えすぎるのをやめて自分の心を聞く方法を真面目に探してます。



その過程は本当に修行そのものだなと思います。
突き詰めれば突き詰めるほど、社会の仕組みはそれに対応していないからです。私たちは自分の心を聞くということを忘れて目的を果たすために色々なことを犠牲にしてきました。



ダンスも劇場で踊るために様々なものを犠牲にして発展を遂げてきました。だけどその目的を果たすために同時に色々なものを失いました。ダンスは常に社会を反映しているし、ダンスは人間そのものなんです。




私にとって踊るということは自分を愛することであり、哲学の実践でもあります。自分の人生、身体、魂、すべてを慰め、浄化し、愛して、色々なことを学ぶ、そういう行為です。



そんなダンスを最近は失った感じがしていて、それを思い出すために母親の胎内にいたころの記憶をたぐったりしています。他人を愛するために、今は自分を愛するを徹底的にやらなくてはいけません。



自分には足りないものだらけでまだまだ勉強が必要だと感じる一方で、最近ダンスは他人に学ぶものではないとも感じます。自分のダンスをするために必要な技術は先人に学ぶべきですが、そのあとにどんな哲学をするかは個々に委ねられているからです




この考え方は群舞という文化を持つダンスに対する矛盾でもあります。平均化、統一化する過程でやはり人間は色々なものを失うからです。もちろん揃えるだけじゃない群舞もありますが、やっぱり個々で徹底的に深めていく作業とはすこし異なります。



でもこんなことを散々考えたり話していて結局やることは身をまかせる、ということのみです。大事なのは今であって過去でも未来でもありません。未来なんて存在せず、存在するのは今の積み重ねのみだからです。これがまた修行級に難しいのですが...(というか修行)。人間の性ですね。



その過程で大事なのが手放すということです。必要ならば何度でも、何でも、手放す。しがみつくのではなく、諦めるのではなく、受け入れて手放す。手放すは決別のようなものではなくもっとやさしいのです。


手放すというと失うように感じますが、手放すことで本当に人生の一部になるし"手放す"はある意味自分の選択やそれに伴ってやってくる出来事を信じることでもあります。



こんなことが最近わかってきたこと。まだまだ修行が足りんです。



今日髪をばっさり切りに行ってきます。最近はもはや髪の毛も必要ないなと感じます。全部剃りたい。笑    ※今日は剃りません 




トゥールーズは暖かくなってすっかり春模様です。日本も花見シーズンですね〜。桜が恋しいですがまだまだやることがいっぱい。ふっと力を抜いて流れに身を任せたいと思います。




相変わらず息抜きになっている料理ですが、先日はあんぱんが食べたくてあんこから作りました!なんでも作れるもんだなぁ、と感動。



バラバラな内容ですが近況報告でした〜それではでは


2016年3月22日火曜日

身体の記憶

生きてます。


最近はショートフィルムやPV撮影、6月に初演を迎えるDaniel Linehanとのクリエイション、毎年恒例のトゥールーズ盆踊りなどがありました。今週はアレクサンダーという、自分の身体の知らないうちに力む癖に気づき余計な力を抜いていこうという考えに基づいたテクニックを勉強してます。



アレクサンダーをやりながら、久々自分の身体の感覚に深くアクセスしていく瞬間がありました。これこれ、このかんじ。



この瞬間が本当に好きで、何時間でも延々とやっていられるなぁと本当に思います。自分と身体だけの時間。自己と外界は分かれつつもすべての物事が要因や条件ではなく、ただの存在としてそこにある瞬間。アレクサンダーでなくてもそのような瞬間は多々あるんですが、私なりの瞑想だなと思っています。



最近は色々なことをこなすために身体を無視しがちだったので悲鳴をあげているなぁと感じていました。ここでぽふっと休憩。



身体には自分の経験したものを記憶しておく場所があります。それは人それぞれ違うんですが例えば私の場合、"痛みや悲しみ"を記憶している場所は2箇所。仙骨と2つの肩甲骨の間です。まだあると思うけど今までに見つけたのはここ。



具体的には痛くなったり固まって動かなくなり、そこから様々な不調がでます。生まれた時からそれとともに生きていて、固まっていることに気づいていないこともあります。



喜びを記憶している場所もあるんだろうなと思いますが、まだ見つけてません。今は見つけてるこれらと向き合えってことなんですね。









話は変わって、CDCは絶賛フェスティバル中!初演作品の初日には知恵を絞ってこんな軽食を用意したりも。作品はCarolyn CarlsonやOliver Dubois, Christian Rizzo などがきてます。今まで観た中だとAlexandre Riccoli の作品が素敵でした。




撮影中。何年かぶりに髪を染めました。美容師さんの提案で内側だけ黄色!


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最近は内の声を聞くことが必要な時期なのであまりブログ更新できていませんが、私にとっては踊る人生自体がダンス。どんな人生を送っているかをこうして伝えることもダンスのひとつです。



だから気づいたこと、自分が経験したことなどちょいちょい書いていこうと思ってます。たまにちらりと覗いてもらえたら嬉しいです。今後とも宜しくお願いします。




2016年2月25日木曜日

近況

最近ソロ作品を作っていて、それに向けていろいろと実験中です。
こもっている間に時間はあっと言う間に過ぎていく・・・気づいたらほぼ一ヶ月ぶりの更新です。

顔を地にこすりつけて這うような経験というのは人生のうち何回かやってきますが、それは波のようにやってくるものではなく人生ほとんど全部がそんなものばかりな気がします。

地を這っていると次の土地がやってきてまたそれを這う。踊れるだけで幸せというフェーズは終わり、次の段階に入ってきてます。


もちろん踊れるだけで幸せです。これは一生私の中から消えることはありません。でもそれを超えて自分と対話してます。海と母の腹の中と宇宙に潜ってどんどん自分の中心に近づいていく。

そういえばそのためにダンスしてるんだったなーーーと思います。いまは自分を閉じ込める作業が必要です。

やっとこの土俵に立てた。這っているけど立ってる。

自分のために何かをすることは他人のために何かをする上で必要不可欠です。自分を見つめるこの時間を暖かく見守っていただければ嬉しいです。
より大きな覚悟を背負って人の前に立つ勇気を携えられる日まで、切磋琢磨します。


息抜きに日本からもってきたようかいけむりで遊びました。カードについているクリームのようなものをつけて親指と人差し指をつけたり離したりすると煙が出るというもの。


こんなぽへっとする時間も大事にしつつ、日々自己鍛錬。えいえいおーう!

2016年1月23日土曜日

Le tigre dans le chemisier 公演を終えて

Jeanne Candel と Lionel Gonzalezとのクリエイションとそれを経て完成した”Le tigre dans le chemisier”の本番が無事に終了しました。


とても力のある人たちでした。2人と12人で過ごした時間。
消化するのに時間がかかってます。


彼らは最終的に私たちのとても大切な部分から出てきたものをあるべき場所にきちんと配置してくれました。クリエイションにおける厳しさと尊重、限りある時間の中で何をどう配置していくのか。


葛藤がたくさんありました。心を見つめること、過去の傷、未来を見つめる気持ち。でも一番大切なのは今ここにいるということです。舞台の上にいるということと今ここにいるということは同じことです。



人にはそれぞれ抱えてるものがあります。生きている中で表現の源となっているもの、扱うべきテーマはいろいろありますが今の自分に必要なことは気づいていても気づいていなくても必ず現在そこにあります。これは表現者じゃなくてもすべての人間に言えることです。


このクリエイション中に湧いてきた疑問への答えは出ないけど、簡単に答えられるものでもなかったし、ハテナが湧いてくるということはその時点で良いことなのかもしれません。そしてこの疑問を持ちつづけなくてはいけないと思います。


本番中に感じたお客さんとのつながりは今までにないものでした。言葉と体を用いて伝えるということの繊細さに改めて気付かされました。作品はお客さんがいて初めて完成するということはよく言われますし本当ですが、それが色濃く出る作品でした。



本番中4日間は本当に毎晩毎晩作品が全然違いました。演じている私たちの状態も本当に違かったし、それによって作り出されるものが違うのは当然のことです。それはどんな公演でも起こっていることです。そしてそれを隠さない。その中で調整していく。



余談ですが、だから2回同じ公演を観ることは意味のないことではありません。生きている作品である場合そういう楽しみ方もあります。



2日目が終わったあとに気づいたんですが、この作品中で自分が演劇的ダンスでもなく踊る演劇でもなく、その間なのかすらわからないのですが、何か経験したことのないものを経験していることだけは確実でした。これはお客さんが入って初めて気づいたことでした。


そして、これって結構自分がやらなくてはいけないことに近いかもしれないなと今思ってます。


えらそうに語ってしまいましたが、思っていることを正直に伝えるということがとても難しい世の中、それをしていくことは大切だなと思っています。自分が未熟すぎるからこそ、それは隠してはいけない。私は理解したことをここに書いていて、まだこの程度のことしか理解できていないということです。



ここに限らず私の言いたいことが過激だとか甘えだとか誤解して捉えられてしまったとしたら私にはその程度の伝える力しかないということです。その辺に散らばっている細かい指摘はあらかた思考の中を巡った上で、ありとあらゆるものを前提にして言葉を使ってます。人間同士の理解の範疇はとても小さいですが、誤解覚悟で、とにかく愛をもって言葉も表現もしてます。表現のなかでパンツを晒すことがあったとして、私はただパンツになってるのではく、全人類、地球、そして宇宙のために愛をもって表現をする上で「パンツになる」が必要だっただけです。というかパンツがなんなんだ。パンツなんてみんな履いてるし、履いてない人だってたまにいるし、トイレに行けばおならだってプープーするさ。そんな布の存在なんて宇宙に比べたらほんとちっぽけなんだ。


貴重な出会い、経験、この機会に感謝しています。
支えてくださったみなさん、ありがとうございました。
また精進します。




Photo by Pierre Ricci